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産業廃棄物の収集運搬に適した容器とは?種類と具体例を解説します

2024/04/16

産業廃棄物の収集や運搬、保管を行うときには、廃棄物の飛散や流出を防ぐ対策が必要です。

これは、市民の生活環境に被害を与えないようにするために「廃棄物処理法」で定められたルールです。

産業廃棄物を運搬する際に使用する容器にも、基準があります。容器の基準を守れるか否かが、廃棄物処理業の許可の獲得にもかかっています。

どのような容器が産廃の収集運搬に向いているのか、種類ごとに解説します。

産廃収集運搬容器とは?


産業廃棄物の収集や運搬をおこなう業者は、産業廃棄物処分業の許可が必要です。許可を得るには、決められた要件を満たさなければなりません。

許可を取得するための要件のうちの1つに「産廃収集運搬容器(収集運搬施設)があること」があります。

産業廃棄物には、液体や固体など様々な形態があります。例えば、液体の廃棄物を運ぶ場合、バケツやポリタンクのような容器のほうが効率的かつ経済的に作業を進められるように思えるでしょう。

しかし、産廃の収集運搬には、廃棄物ごとにどの容器を組み合わせるのが適切かという基準があるのです。

収集運搬を行う過程で必要な措置として、①廃棄物が飛散・流出しないようにすること、②市民の生活環境に悪影響を与えないようにすること、が義務づけられています。

産廃収集運搬容器の種類

産業廃棄物の種類は、20種類に分類されます。それぞれに産廃収集運搬容器の基準があります。収集運搬業者は、取り扱う産業廃棄物に合う容器を用意しましょう。

産廃収集運搬容器の種類について解説します。

ドラム缶


ドラム缶は、産業廃棄物の運搬容器としてよく使われています。安価で扱いやすいのが特徴です。

固形物から液状、粉末状の廃棄物まで幅広く使用することができます。ただし、感染性廃棄物や腐食性のある廃液には使用できません。

プラスチックドラム

ドラム缶といえばスチール製のタイプがよく知られていますが、プラスチック製のものもあります。形状は似ていますが、スチール製のドラム缶より軽量なうえに耐薬品性、耐油性が高いといったメリットがあります。

腐りにくいのも特徴で、廃アルカリや廃酸などの廃棄物を扱うときに適しています。

フレコンバッグ


フレコンバッグは袋状になっており、柔軟性のある素材で作られています。くず類や粉状の廃棄物の輸送に適しています。

使い捨てタイプと長期間使えるタイプとがあり、安価なのもメリットです。

バッカン(産廃コンテナ)


建設現場などで発生する廃棄物を運搬する場合は、コンテナを使用することが多いです。建設瓦礫などの固形廃棄物の輸送に適しています。

さまざまな種類の廃棄物に対応できるのが特徴で、廃棄物をコンテナに入れたまま一定期間保管することができます。 

運搬には、コンテナ専用車両が必要になります。

石油缶


廃油などの液体状の廃棄物の運搬には、一斗缶や石油缶が適しています。

腐食性のある場合は、ポリタンクを使用すると良いでしょう。

感染性廃棄物容器


医療機関から出る廃棄物の中には、感染のリスクがあるものもあります。具体的には、血液や病原体が付着したガーゼや手袋などが該当します。

感染性廃棄物の分別や処理方法については、環境省が定義しています。性状や感染リスクによって、使用する容器や保管場所が異なるので注意してください。

また、感染性廃棄物は、他の廃棄物と区別して保管しなければなりません。運搬されるまでの保管は、極力短期間とし、保管場所には関係者以外立ち入れないよう配慮が必要です。

産業廃棄物に適した容器の組み合わせ例


危険物

危険物とは、火災や中毒を引き起こす恐れがある物質の総称です。身近な例としては、ガソリンや農薬、塗料などが挙げられます。

危険性の程度に応じて、3つの等級に分類されます。危険等級Iが最も危険度が高く、危険等級IIIが最も危険度が低くなります。

危険物の運搬容器の材質は、消防法で以下のように定められています。

危険等級I

  • 品名等:第一種酸化性固体、カリウム、ナトリウム、特殊引火物など
  • 運搬容器:鋼板、アルミニウム板、ブリキ板、ガラス

危険等級II

  • 品名等:第二種酸化性固体、硫化りん、赤りん、硫黄、アルコール類など
  • 運搬容器:鋼板、アルミニウム板、ブリキ板

危険等級III

  • 品名等:第三種酸化性固体、等級II、III以外の危険物
  • 運搬容器:鋼板、アルミニウム板、ブリキ板、ガラス、プラスチック

産業廃棄物の性質や形状によっては、上記の容器では適切に収集運搬ができない場合もあります。危険物を処分する際は、必ず自治体や産業廃棄物処理業者に確認してください。

収集運搬容器は産廃収集運搬業許可の要件です


産廃収集運搬容器の保有は、産廃収集運搬業の許可の要件にあたります。

産業廃棄物の飛散や流出、悪臭が漏れることのないよう、運搬車両、運搬容器、運搬施設を所有していなければならないのです。

産廃収集運搬容器の基準は正しく認識しておきましょう。

よくある質問

1. 産廃コンテナに入れるものは何ですか?

産廃コンテナは、がれき類などの腐食しない廃棄物の収集運搬、保管に適しています。大量の廃棄物が発生する建設現場などで使用されることが多いです。

2. 産業廃棄物を保管するときに表示義務はありますか?

産業廃棄物を保管する場所には、保管している廃棄物の種類、管理者の連絡先、保管高さを記載した看板を設置する必要があります。これは、汚染防止とトラブル発生時の連絡体制を確保するためです。

3. 産廃を保管するコンテナはなんて呼ばれますか?

産業廃棄物を保管するコンテナは、一般的に「産廃コンテナ」と呼ばれます。また、建築現場や工場などで使用される、トラックに着脱できるタイプのコンテナは「バッカン」とも呼ばれます。

まとめ

産業廃棄物の収集および運搬業務には法律で定められた厳格な基準が存在しており、廃棄物の性状や種類に応じて適切な収集運搬容器の使用が求められます。

生活環境の汚染防止やトラブル防止のためにも、正しい知識を身につけましょう。

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