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産業廃棄物の自社運搬:コスト削減とリスク管理の両立を目指すためのガイド

2024/03/27

自社運搬とは、排出事業者が自ら産業廃棄物を処理業者まで運ぶことです。

この記事では産業廃棄物の自社運搬に関する基本的な情報だけでなく、自社運搬と委託運搬の違いや選択基準についても解説していきます。

1. 産業廃棄物の自社運搬とは?


産業廃棄物の自社運搬とは、排出事業者自身が排出した産業廃棄物を、自ら処理業者まで運搬することを指します。

自社運搬に該当するケース

  • 自社の倉庫から産業廃棄物を処理委託業者まで運び込む場合
  • 自社の間で産業廃棄物を移動させる場合
  • 元請先の現場から産業廃棄物を中間処理施設まで運搬する場合
  • 元請先の現場から産業廃棄物を自社まで運ぶ場合

自社運搬のメリット

  • 運搬費のコスト削減
  • スケジュール調整が柔軟
  • 自社での運搬から処理までの管理が可能

自社運搬のデメリット

  • 法律遵守のための事務負担増加
  • 安全対策・環境対策の徹底が必要
  • 車両の維持管理

2. 自社運搬と委託との違いは?


産業廃棄物を処理する方法は、大きく2つあります。

  • 自社運搬: 排出事業者自身が廃棄物を処分業者まで運搬する方法
  • 委託: 産業廃棄物収集運搬業許可を持つ業者に運搬を依頼する方法

それぞれの特徴を理解し、自社にとって最適な方法を選択していきましょう。

どちらを選ぶべきか?

自社運搬と委託のどちらを選ぶべきかは、以下の要素を考慮して決定する必要があります。

  • 廃棄物の量と種類: 廃棄物の量や種類によっては、自社運搬の方が効率的な場合もあります。
  • コスト: 業者への委託はコストがかかりますが、自社運搬の場合は、車両の維持管理費などのコスト管理を自社で行うことができます。
  • 法律遵守: 委託の場合は、適切な処理が行われるかの確認が必要です。自社運搬の場合は、法律遵守のための事務負担が増加しますが、自社内で教育・徹底を行うことができます。
  • 安全対策・環境対策: 自社運搬の場合は、安全対策・環境対策を徹底する必要があります。

自社運搬と委託にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

自社にとって最適な方法を選択するために、上記の要素を考慮して検討することが重要です。

3. 産業廃棄物を自社運搬する際つのルール


産業廃棄物を自社運搬する場合、以下のルールを守る必要があります。

許可の確認

自社運搬の際には、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要です。

ただし後述するルールに従わないと、罰則を受ける可能性があります。

車両の表示

運搬車両には、以下の事項を表示する必要があります。

  • 「産業廃棄物収集運搬車」の文字
  • 会社名

書面の携帯

自社運搬の場合、産業廃棄物収集運搬業務の許可は必要ありませんが、必ず産業廃棄物情報に関する以下書類を持参する必要があります。

  • 氏名または名称および住所
  • 運搬する産業廃棄物の種類・数量
  • 排出事業場所の名称、所在地と連絡先
  • 運搬先の事業場所の名称、所在地と連絡先

収集・運搬基準の遵守

産業廃棄物の収集運搬に関する法律や規則を遵守する必要があります。具体的には、以下の項目を守る必要があります。

(「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」より抜粋)

  • 積んでいる廃棄物が飛散、流出しないようにする
  • 悪臭、騒音で生活環境の保全上支障が生じないようにする
  • 石綿が含まれている場合は、他の廃棄物と混合することがないように運搬する

その他

  • 運転者や作業員は、安全教育を受け、安全装備を着用する
  • 記録管理を適切に行う

4. よくある質問

Q. 産業廃棄物の自社運搬は県をまたいでもよいですか?

はい、産業廃棄物の自社運搬は県をまたいでも可能です。

もし自社運搬の基準を満たしていない場合、産業廃棄物収集運搬業の許可を得る必要があります。

Q. 許可のない下請け業者でも産業廃棄物を運搬できる?

許可のない下請け業者は産業廃棄物を運搬できません。

建設工事の下請け業者が、現場で発生した産業廃棄物を運搬する場合、産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。

自社運搬の場合は許可は不要ですが、他人の産廃を運ぶ場合は注意が必要です。

5. まとめ

この記事では産業廃棄物の自社運搬に関する重要な情報を紹介しました。

自社運搬はコスト削減やスケジュールの柔軟性向上など多くのメリットがありますが、法律遵守や安全対策などのデメリットも存在します。

自社運搬と委託運搬の違いや適切な手続きについて理解することで、効果的な廃棄物管理を実現できます。

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