事業系ゴミや産業廃棄物の法令・条例の基本ルールと罰則について
産業廃棄物の不法投棄は、環境に悪影響を与えるだけでなく、法的にも重罪とされています。日本では、不法投棄に対する罰則や罰金が定められており、違反者には厳しい処罰が課されるので注意が必要です。
この記事では、産業廃棄物の不法投棄に関する法的な規制や、具体的な罰則や罰金の実例について紹介します。産業廃棄物の適切な処理と、法令遵守の重要性について改めて考えてみましょう。
日本においては、産業廃棄物の不法投棄を防止するために、廃棄物処理法やごみ処理法などの法律が制定されています。これらの法律により、不法投棄行為が禁止され、産業廃棄物の適切な処理が求められています。
産業廃棄物を不法投棄すると、廃棄物処理法に違反することになります。この場合、処罰対象となるのは、産業廃棄物を不法投棄した処理業者だけでなく、排出事業者も含まれるので注意が必要です。
また、処理業者が産業廃棄物を不法投棄する場合には、法的責任が問われます。
産業廃棄物の不法投棄が環境に与える影響が大きいことから、環境保全法でも不法投棄行為が禁止されています。不法投棄によって環境に悪影響が発生した場合には、さらなる罰則が科せられる場合があります。
産業廃棄物を不法投棄した場合には、懲役刑や罰金が科せられることがあります。その罪は、後ほど紹介する実例からも重く厳しいことがわかります。
高額な罰金を支払わなければいけないケースも出ていますので、不法投棄は絶対にしてはいけません。
産業廃棄物を不法投棄するトラブルは後を絶ちません。実際に、厳しい罰則が科せられた事例もあるほどです。過去にどのような罰則を科せられたのか、その事例を3つ紹介します。
どの事例も処理業者が不法投棄を行っています。委託する業者を適切に選んでいれば、このような事態にはならなかったでしょう。産業廃棄物に関する責任は、排出する事業者にあります。事業者も責任を持って、処理に携わらなくてはいけません。
2018年に、東京都大田区で不法投棄された産業廃棄物が発見され、警視庁は関係者を逮捕。この事件では、廃棄物処理業者の従業員が不法投棄を行ったとされ、約1,000万円の罰金が科せられました。
2019年に、群馬県高崎市で不法投棄された産業廃棄物が発見され、高崎市は関係者を告発しました。この事件では、廃棄物処理業者が不法投棄を行ったとされ、約500万円の罰金が科せられています。
2021年に、三重県津市で不法投棄された産業廃棄物が発見され、津市は関係者を告発しました。この事件では、建設業者が不法投棄を行ったとされ、約300万円の罰金が科せられました。
産業廃棄物の不法投棄は、排出事業者でも避けられるポイントがいくつかあります。事前に対処しておけばトラブルに発展する可能性も少なくなるので、しっかりチェックしておきましょう。
産業廃棄物を処理できるのは、自治体から許可を得た業者のみです。排出事業者は、委託する処理業者選びから注意しなければいけません。
例えば、許可を得ていない事業者へ委託した場合、立派な法令違反になります。また、適正な料金で処理を行ってくれる処理業者を選ぶことも重要です。
産業廃棄物は、種類や性質に応じて処理方法が異なります。そのため、産業廃棄物を適切に分別・選別し、適正な処理方法を選ぶことが必要です。分別や選別方法は細かく決められているので、自治体のHPで確認しておきましょう。
産業廃棄物の処理には、法律で定められたルールがあります。処理業者から適切な処理が行われた旨の証明書をもらい、記録を残さなければなりません。この記録は、マニフェストという書類によって管理されています。
マニフェストとは、産業廃棄物の運搬や処分を業者に委託した際、契約通りに正しく処理されたかを確認するための伝票です。
マニフェストが必要とされている要因は、不法投棄を未然に防ぐため法律で義務付けられていますので、産業廃棄物の処分委託を委託した際にマニフェストを交付しないということはありえません。
産業廃棄物の不法投棄に関する実例を見てもよくわかるように、日本では、産業廃棄物を不法投棄することは犯罪行為であり、厳しい罰則が科せられます。罰金も高額であり、罰則が科せられることも。
産業廃棄物の処理は、正しい方法でしなければいけません。これは排出する事業者に責任があります。事業者は適切に産業廃棄物を処理することが重要です。
また、自治体から許可を得ている処理業者を選ぶことで、不法投棄のトラブルを防げます。産業廃棄物の処理を業者任せにするのではなく、自らも責任を科せられることを把握しておきましょう。
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