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【5分でわかる】マテリアルリサイクルとは?メリットや課題、事業者が取り組む方法を解説

2023/12/29

ゴミ問題は、今や世界的な課題となっています。その改善の手段として注目されているのが「マテリアルリサイクル」です。

マテリアルリサイクルとは、使用済みの製品や資源を新たな製品の原料として再利用することを指します。具体的には、プラスチックや紙、ガラス、金属などのリサイクルが挙げられます。マテリアルリサイクルには、廃棄物削減や自然資源の保全、環境負荷の軽減などのメリットがあります。

本記事では、マテリアルリサイクルの基本的な概念や、具体的な例、メリットや課題などをわかりやすく解説していきます。

マテリアルリサイクルの基本的な概念

マテリアルリサイクル

マテリアルリサイクルは、リサイクル方法のひとつです。マテリアルリサイクルが何を目的として行われているのか、そしてその基本的な概念とは何なのかを理解することが、消費者にとって大切です。

マテリアルリサイクルについて詳しく見ていきましょう。

マテリアルリサイクルとは

マテリアルリサイクルは、使用済みの製品や資源を再利用することを指します。

具体的には、プラスチックや紙、ガラス、金属などのリサイクルが挙げられます。これらの製品は、廃棄物として処理すると環境への負荷が大きくなりますが、リサイクルすることで新たな製品として再利用できます。

ケミカルリサイクルとマテリアルリサイクルの違いは?

マテリアルリサイクルの具体例は?マテリアルリサイクルの基本的な概念とは何か?

ペットボトル

ゴミとして回収されたペットボトルを洗浄し、細断してフレーク状にします。フレークは様々な製品の原料として再利用されます。

レベルマテリアルリサイクル(水平リサイクル)では、廃棄されたペットボトルをまた新しいペットボトルの製造に利用します。ダウンマテリアルリサイクル(カスケードリサイクル)では、衣類、卵のパック、食品用トレイ、ラミネート包材など別の製品に生まれ変わります。

プラスチック

ペットボトル以外のプラスチックも材料としてリサイクルできます。 回収された廃プラスチックに異物の除去、細断、洗浄、脱水、乾燥などの処理を施すことで、原料として再利用が可能です。

これらの原料から工場で使用されるパレットや作業着、文具など、さまざまな製品が作られています。

ビニール

農業用ビニールハウスやパイプに使用されるポリ塩化ビニル(PVC)は、プラスチックに比べて異物の除去が容易なため、様々な製品に再利用されています。

パイプやタイル、カーペットは、レベルマテリアルリサイクルを通じて、同じものを製造します。ビニールハウスは、建築資材、園芸資材に利用されます。

木くず、がれき

建設現場で発生する木くずや廃材もリサイクルされます。再び粉砕して成形することにより、壁、床、屋根材、家具材料に使用されるパーティクルボードに生まれ変わります。さらに、アスファルト、セメント、コンクリートの破片は、再びアスファルトやコンクリートにリサイクルされます。

金属製品

マテリアルリサイクルの代表例として最もよく知られているのがアルミ缶です。アルミ缶の表面の箔や塗装を剥がした後、高温で溶かし硬化させたものを「リサイクルメタル」と呼びます。リサイクルメタルは、アルミ缶や自動車部品の製造に使用されます。

リサイクルすることで、通常の行程でアルミ缶を製造する場合と比較して97%のエネルギーを節約できます。

マテリアルリサイクルのメリット

マテリアルリサイクルには、廃棄物削減や自然資源の保全、環境負荷の軽減などのメリットがあります。

廃棄量を減らすことで、焼却による二酸化炭素排出の削減につながります。また、新たな原料の採掘や生産を抑制できます。

2種類のマテリアルリサイクルPET リサイクル

マテリアルリサイクルは、製品に使用する原料や利用する製品によって「レベルマテリアルリサイクル」と「ダウンマテリアルリサイクル」の2種類に分けられます。

レベルマテリアルリサイクル

レベルマテリアルリサイクルとは、廃棄物を同じ製品の原料として再利用することです。水平リサイクルと呼ばれることもあります。

例えば、ペットボトルを原料としたペットボトルのリサイクルや、古紙を原料とした再生紙のリサイクルなどが挙げられます。

ダウンマテリアルリサイクル

ダウンマテリアルリサイクルは、廃棄物の品質が同じ製品の原料として使用するには不十分な場合に、品質グレードの低い製品の原料として利用することを指します。 「連なった滝」を意味する英語の名詞「cascade」を使って、カスケードリサイクルとも呼ばれます。

ペットボトルをフレークからさらに細かい粒状にしたものを衣類など他の製品に使用します。

マテリアルリサイクルの課題

世界と比較すると、日本ではマテリアルリサイクルの普及はあまり進んでいないと言えます。

日本のマテリアルリサイクル率は2018年で19.9%でした。ヨーロッパでは、ドイツが 67.3%、オーストリアが57%、オランダでは55.9%です。

「リサイクル」という概念は国によって異なるため、一律に比較することはできませんが、その差は歴然です。

特に海洋プラスチックの削減は国際的な課題となっており、国内のリサイクル体制の整備や産業界との調整を急ぐ必要があるでしょう。

事業ゴミのマテリアルリサイクルと注意点

リサイクル原料

事業活動によって発生するゴミは、環境への負荷が大きいです。そのため、事業者がゴミを排出する際は、適切な処理を心がけることが必要です。

ここからは、事業ゴミのマテリアルリサイクル方法と注意点についてご紹介します。

事業ゴミの種類と分別方法

事業ゴミには、プラスチック、紙、布、金属、ガラス、木材、電気製品など、多種多様な種類があります。これらのゴミを正しく分別することで、リサイクルに適した品目を効率的に回収できます。

分別方法は、自治体や回収を依頼する業者によって異なります。自治体のホームページを確認したり、業者に問い合わせるなどして、入念にチェックしましょう。

事業ゴミのマテリアルリサイクル

事業ゴミを適切に分別すると、専門業者によってマテリアルリサイクルすることできます。

例えば、プラスチックゴミは粉砕され、再生プラスチックとして新しい製品に利用されます。また、紙ゴミはリサイクルペーパーとして再利用され、金属ゴミは溶解して新たな金属製品に加工されます。

マテリアルリサイクルに適さない事業ゴミとは

有害物質や汚染物質、病原体を含む廃棄物はマテリアルリサイクルには適しません。例えば、薬品や電池、医療器具などは、特別な処理が必要になるため、再利用することが難しいです。

また、衛生的な理由から食品くずなども、リサイクルには適さないものとされています。

事業者がマテリアルリサイクルに取り組むための方法とアドバイス

マテリアルリサイクル メカニカルリサイクル

事業者が環境に配慮した取り組みを行うのは、特別なことではありません。

2022年4月から施行された「プラスチック資源循環促進法」では、事業者に対して排出の抑制や再資源化に取り組むことが求められています。

ここでは、事業者がマテリアルリサイクルに取り組むための方法やアドバイスを紹介します。

マテリアルリサイクルに取り組むメリット

マテリアルリサイクルを行うことで、事業者側にもメリットがあります。

リサイクルに取り組むことでコスト削減につながります。廃棄物処理や新しい原料の調達、製品の生産にかかるコストを減らすことができます。また、リサイクル製品を使用することで、消費者からの支持を受け、ビジネスのブランド価値を高めることができます。

マテリアルリサイクルを実践する方法とアドバイス

マテリアルリサイクルを実践するためには、まずは排出する廃棄物の種類を把握し、リサイクル可能なものとそうでないものを分別することが大切です。

その後、リサイクル業者や自治体のリサイクルセンターと連携するなどして、リサイクルプログラムに参加しましょう。

事業者は、リサイクル可能な廃棄物の取り扱いや、リサイクル製品のマーケティング戦略なども検討し、継続的に取り組むことが求められます。

マテリアルリサイクルを進める上での課題と解決策

マテリアルリサイクルを進める上での課題は、まずリサイクル品を再利用できる市場が少ないことです。そのため、市場を開拓するためには販路開拓やPR活動が必要です。

また、リサイクルに必要な設備や技術が高コストであることも課題のひとつでしょう。解決策としては、自治体や他社との協力体制を整えることで、設備の共有や技術の提供を受けられます。

また、従業員の意識改革も重要です。社内で呼びかけやレクチャーを行うなど、意識を高める工夫をしましょう。

まとめ

マテリアルリサイクルは、資源の有効活用につながります。

そして、事業者がマテリアルリサイクルに取り組むことで、廃棄物の処理費用削減やCSRの実践、ステークホルダーからの信頼を得るなど、さまざまなメリットを得ることができます。

事業ゴミの分別や処理について今一度見直し、自社でできる取り組みを始めましょう。

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