病院・クリニック・老人ホーム・福祉施設の事業系ゴミの捨て方

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病院・薬局・クリニック・老人ホーム・福祉施設などの事業系ゴミ(産業廃棄物)の捨て方を解説します

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【事業・法人・企業のゴミ処理】医療系廃棄物の処理方法は通常ゴミと異なります。概要を説明します。

2023/02/12

医療現場から出るゴミ

医療現場から出るゴミは、通常の処理方法とは違います。一般的には医療廃棄物として処理されますが、場合によっては一般廃棄物として処理するものもあるため注意が必要です。

医療系廃棄物は適切に処分しないと、大惨事を引き起こす原因になります。この記事で医療系廃棄物の概要や処分方法を学んで、正しい処理を心がけましょう。

医療系廃棄物とはどんなもの?

医療系廃棄物とはどんなもの

医療系廃棄物とは、医療現場や医療行為によって出されるごみのこと。これには、在宅医療による廃棄物も対象となっています。正式には「感染症廃棄物」とされており、廃棄物処理法では「特別管理廃棄物」に分類されています。

医療系廃棄物が通常の事業ゴミと分けられているのは、感染症の汚染源となる可能性が高いからです。そのため、適切な処理が決められており、排出者が責任を持つことが義務付けられています。

医療系廃棄物は用途や場所によって3種類に分かれる

医療系廃棄物は用途や場所によって3種類に分かれる

医療系廃棄物は大きくわけて「感染症産業廃棄物」「感染症一般廃棄物」に分けられています。分類のポイントは同じ医療現場から出る廃棄物でも、2つに分かれるということ。

医療現場といっても医療関係機関なのか在宅医療なのかによって、処理方法が異なるので注意が必要です。

ここからは廃棄物が出される場所と用途によって3種類に分けてみました。何をどこで使ったのか確認しながら、それぞれの概要をみていきましょう。

医療関係機関から出る産業廃棄物

医療現場、とくに医療関係機関から出る廃棄物は、産業廃棄物に分類されます。おもな廃棄物として挙げられるのは以下の通りです。

  • 鋭利な医療機器(注射針、メスなど)
  • 血液
  • レントゲン定着液

産業廃棄物に指定されているものは20種類あります。

医療関係機関から出る一般廃棄物

医療関係機関から出る廃棄物でも、産業廃棄物に当たらないものは一般廃棄物に分類されます。一般廃棄物に分類されるものは、おもに以下のようなものです。

  • 未使用のガーゼ
  • 使い捨ての外箱や袋
  • 事務処理に利用した書類

ここでポイントになるのは「血液が付いていないこと」です。もしガーゼに血液が付いていたら、産業廃棄物として処分しなければいけません。

在宅医療から出る一般廃棄物

在宅医療から出る廃棄物は、一般廃棄物に分類されます。訪問診療や訪問看護を受けた場合、医療関係者ではなく患者側が廃棄処理をしなければいけません。在宅医療で一般廃棄物とされるものは以下のものです。

  • カテーテルやプラスチックバッグ
  • 輸液点滴セット
  • 注射針や注射器
  • ガーゼなど

在宅医療の一般廃棄物は、原則、お住いの自治体が処理責任を負います。

ここで注意したいことが1つ。

在宅医療の廃棄物のほとんどが一般廃棄物に分類されますが、中には産業廃棄物として扱われるものもあります。また、自治体によっても処分方法はまちまちです。そのため、医療系廃棄物に関しては各自治体で確認した方がよいでしょう。

感染性廃棄物について

医療系廃棄物の中でもっとも注意したいのが、感染性廃棄物です。医療現場からは、感染性病原体を含んだ廃棄物があるため、施設内では適正に処理しなければいけません。

以下に1つでも該当するものがあれば感染性廃棄物として処理する必要があるので、しっかりチェックしていきましょう。

形状

血液、血しょうや体液、臓器や皮膚などの病理廃棄物、病原微生物の試験や検査で使った器具、メスやガラスくず、血液が付いた鋭利なもの

使用場所

感染症病床、結核病床、手術室、緊急外来室、集中治療室、検査室

種類

感染症法の一類・二塁・三塁感染症、インフルエンザ等感染症、指定感染症、四類・五類で使った治療や検査物

医療系廃棄物の正しい処理方法

医療系廃棄物の正しい処理方法

医療系廃棄物の処理方法は「産業廃棄物」「一般廃棄物」によって異なります。また、使われた場所によっても違うため、場所や廃棄物に合わせて正しい処理を行いましょう。

医療関係機関などから出る医療廃棄物の場合

医療関係機関から出た廃棄物は、おもに2つの処理方法があります。

  • 排出者の責任で適正に処理
  • 許可を受けた専門業者に処理依頼

排出者の責任で処理をする場合、産廃物の収集運搬から中間処理、最終処分までを一元で管理しなければいけません。

専門業者に処理依頼する場合は、マニフェストを交付し正しく処理を行ってもらいます。専門業者へ依頼する場合、委託できる業者は産廃物によって異なります。以下を参考に、どの専門業者へ依頼するのか確認してみましょう。

感染性廃棄物

特別管理産業廃棄物収集運搬処分業者

産業廃棄物

産業廃棄物収集運搬処分業者

一般・事務系廃棄物

一般廃棄物収集運搬処分業者

在宅医療から出る一般廃棄物の場合

在宅医療から出る一般廃棄物は、先ほども触れたように患者が自治体のルールに従って処理しなければいけません。処理方法は自治体によって異なるため、必ずお住いの自治体に確認するようにしましょう。

まとめ

医療系廃棄物

医療系廃棄物は、事業ゴミの中でも特殊です。そのため、処理方法も細かく決められています。

医療現場からの産廃物には、感染症の汚染源や病原菌が含まれています。適切な処理を行わなければ、汚染源や病原菌からあらたな被害が出る可能性があるので注意が必要です。

廃棄物の分類でポイントとなるのは、廃棄物の形状や使われた場所です。同じ鋭利なものでも、医療関係機関と在宅医療では処理方法が異なるのも注意したいところ。感染の二次災害を防ぐためにも、廃棄物の種類や処理方法を頻繁にチェックしていきましょう。

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