病院・クリニック・老人ホーム・福祉施設の事業系ゴミの捨て方

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感染性一般廃棄物とは?医療廃棄物の種類と分別方法、医療機関が法令を遵守するための手続きや注意点を解説

2023/11/17


「感染性一般廃棄物はなにが該当するんだろう?」

「感染性一般廃棄物を処理する際に気をつけるべきポイントを知りたい」

このように、感染性一般廃棄物について詳しく知りたいと考えている方は、多いのではないでしょうか。この記事では、感染性一般廃棄物の種類から判断基準、処理する際に気をつけるポイントを詳しく解説していきます。

感染性一般廃棄物は、主に医療関係から排出される廃棄物に含まれます。感染する可能性のある廃棄物のため、処理に厳しい規制が設けられており、適切に処理しなければなりません。感染性一般廃棄物を法令に沿って適切に処理するためにも、この記事をチェックしてみてください。

感染性廃棄物とは?

感染性廃棄物とは?

医療関係機関で排出された廃棄物の中の、人に感染する恐れのある病原体が含まれているまたは付着している廃棄物を感染性廃棄物といいます。一方、医療関係機関の中でも感染性のないと判断される廃棄物は事業一般廃棄物または産業廃棄物になります。

感染性廃棄物は特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物に分かれる

感染性廃棄物は特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物に分かれる

感染性廃棄物の中でも一般廃棄物に該当するものが感染性一般廃棄物となり、特別管理一般廃棄物とされます。また、産業廃棄物に該当するものが感染性産業廃棄物であり、特別管理産業廃棄物になります。以下が特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物の該当例です。

特別管理一般廃棄物の例

臓器、血液が多く付着したガーゼ、リネン類、脱脂綿、包帯、実験動物の死体

※感染の疑いのあるものに限る。感染の疑いのないものは事業系一般廃棄物とされる。

特別管理産業廃棄物の例

血液、血液や体液、病原体が付着したもの、注射針、メス、破損したガラス製の鋭利なもの、血液が含まれるチューブ、抗がん剤の付着したもの、透析器具、HIVやMRSA、多剤耐性縁膿菌などの感染患者に使用した器材、手術室やICUなどで用いられた器材など、病原体検査に使用された試験器具、感染症の患者が身につけていた紙おむつ

感染性廃棄物の判断基準

感染性廃棄物の判断基準

感染性廃棄物に該当するかは以下の手順で判断されます。

①形状

形状が以下に該当する場合は感染性廃棄物に該当

・血液や血清、体液(精液を含む)

・臓器や組織、皮膚などの病理廃棄物

・病原微生物に関連する試験や検査に用いられたもの

・血液などが付着している鋭利なもの

②排出場所が以下に該当する場合は感染性廃棄物に該当

・手術室やICU、感染症病棟、結核病棟などで治療や検査に使用された後に排出されたもの

③感染症の種類

感染症の種類が以下に該当する場合は感染性廃棄物に該当

・一類、二類、三類感染症、指定感染症、新感染症、結核の治療や検査などに用いられ、排出されたもの

・四類、五類感染症の治療や検査などに用いられ、排出された医療器材など

上記の手順に該当しない廃棄物は非感染性廃棄物となり、事業系一般廃棄物または産業廃棄物になります。

感染性廃棄物の排出から処理するまでに気を付けるポイント

感染性廃棄物の排出から処理するまでに気を付けるポイント

感染性廃棄物の排出から処理には守らなければならないポイントが多くあります。それぞれどのようなポイントを守るのかをみていきましょう。

排出基準を守る

感染性廃棄物の排出には特別管理産業廃棄物管理責任者を置き、処理計画や管理規定などを作成する必要があります。また、感染性廃棄物は非感染性廃棄物と区別できるように分別して出さなければなりません。加えて、以下のようない容器に入れて梱包をするように義務付けられています。

①密閉できること

②収納しやすいこと

③損傷しにくいこと

※メスや注射針などの鋭利なものは耐貫通性のある頑丈な容器を使用する

※固形状のものは丈夫なプラスチック袋を二重にして使用するか、頑丈な容器を使用する

※液状または泥状のものは漏れない密閉容器を使用する

保管基準を守る

施設内に保管する際は以下を守らなければなりません。

①感染性廃棄物が運搬されるまでの保管の期間は極力短期間にする

②保管場所には関係者以外が入れないようにする

③感染性廃棄物の保管場所には感染性廃棄物の存在を表し、取り扱いの注意事項等を記載する

④他の物が混在しないように仕切りを設ける

※取扱注意の表示は縦横それぞれ60cm以上にする

表示基準を守る

感染性廃棄物を収納した容器には、感染性廃棄物であることと取り扱いの注意事項を表示するバイオハザードマークを用いることが推奨されています。以下のように廃棄物の種類が分かるようにマークの色を分けるとより良いです。

①液状または泥上のもの→赤色

②固形状のもの→オレンジ色

③鋭利なもの→黄色

④分別排出ができないもの→黄色

バイオハザードマークを用いない場合は、「鋭利なもの」や「液状または泥状」などの注意すべき事項を表示しなければなりません。

※非感染性廃棄物を収納した容器にはできる限り非感染性廃棄物であることの表示をするといい

適切な業者に依頼する

感染性廃棄物を収集運搬・処分を委託する際は、感染性廃棄物を処理できる特別管理産業廃棄物の許可を得ている業者に依頼しなければなりません。許可を得ていない業者に依頼してしまうと、罰則の対象になるため注意が必要です。

まとめ

感染性廃棄物の処理

感染性廃棄物の処理は人や環境に影響を与える可能性があることから、適切な手順を守らなければなりません。適切な排出から処理をしていないと罰則の対象となることもあるでしょう。この記事を参考にして、感染性廃棄物を適切に処理するようにしてください。

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