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産廃用のステッカーにはどんな意味があるの?事業ゴミの定期回収を依頼するメリット

2024/03/04

街中を走っているトラックの中には、産業廃棄物収集運搬に関するステッカーを張っているものも見られます。このステッカーはどのような意味で貼られているものなのか、よくわからないという方もいるでしょう。今回は、産廃用ステッカーが持つ意味や、ステッカーの表示内容に関するルール、ほかに備え付けが必要な書類など、産廃用ステッカーにまつわるさまざまな事柄を解説します。

産業廃棄物用のトラックについているステッカーはどういう意味があるの?

産業廃棄物を運ぶトラックに貼り付けられているステッカーを見たことがある人は多いでしょう。このステッカーは、産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)収集運搬業者の表示義務に基づき貼り付けているものです。このトラックが自治体により許可を受けた正規の産業廃棄物収集運搬業者のものであることを、見た人がはっきり認識できるようになどの目的があります。「会社の宣伝のために表示しているのかな?」などと考える人もいるかもしれませんが、このステッカー表示は廃棄物処理法施行規則において定められているため、必ずルールに則り表示しなければならないのです。法律を遵守した状態で業務を行っている車両だと考えてください。

産業廃棄物収集運搬車両の表示義務とは?

それでは、産業廃棄物収集運搬車両の表示義務についてより詳しく見ていきましょう。表示内容やステッカーとともに備え付け義務のある書面などを解説します。

#産業廃棄物収集運搬車両に係る表示内容
産業廃棄物収集運搬車両のステッカーは、その表示内容にも細かなルールがあります。排出業者から委託を受けて産業廃棄物を収集運搬する場合は、「産業廃棄物の収集または運搬をしている旨の記述」と「収集運搬業者の名称」、「許可番号」の表示が必要です。委託を受け産業廃棄物の収集運搬を行う事業者は自治体から許可を受けなければならず、表示が義務付けられている許可番号はその許可時に付与されるものです。産業廃棄物を排出した業者が直接収集運搬も行う場合は、「産業廃棄物を運搬している旨の記述」と「排出業者名」が必要です。自社運搬の場合は特に自治体の許可は必要ないため、ステッカーにも許可番号は記載されません。

そして、これらの内容はできる限り見る人にわかりやすいよう表示しなければならないルールがあります。例えば産業廃棄物を収集運搬している旨の記述はフォントサイズ140ポイント以上、名称は90ポイント以上など、文字の大きさも規定されています。文字の色については具体的に指定されているわけではありませんが、背景色とのバランスを考えながら識別しやすい色を使うよう求められています。なお、文字は基本的に印刷が前提です。文言については、記述されていることの意味がわかりにくくなるようなアレンジは認められていません。例えば「ごみ運搬中」など、産業廃棄物の収集運搬を行っているとわからないような表現はNGです。ステッカーを取り付けるほか、車体に直接ペイントする方法でも問題ありません。ステッカーの場合ははがれないよう器具などで固定することがベストです。マグネット式など着脱可能なタイプのステッカーも認められていますが、何かの拍子にはがれてしまわないよう注意が必要です。なお、ステッカーはトラックの両側面のわかりやすい場所に取り付けることも義務付けられています。もし汚れや破損、劣化などで表示内容が確認できなくなったら、速やかに適切なものに交換が必要です。

#産業廃棄物収集運搬車両には書面の備え付け義務もある
産業廃棄物収集運搬者は、車体へのステッカー貼り付けだけでなく、車両内に特定の書面を備え付けておく義務もあります。委託で収集運搬を行っている場合は、産業廃棄物収集運搬の許可証と産業廃棄物管理票を備え付けます。管理票はいわゆるマニフェストと言われるもので、産業廃棄物の処理の流れを明確にするためのものです。このマニフェストがあることで、排出業者は産業廃棄物が適正に処理されているかを確認できます。自社で運搬する場合は、自社の名称と住所・産業廃棄物の種類と数量・積載年月日・積載場所の名称と所在地と連絡先・運搬場所の名称と所在地と連絡先、これらを記載した書類の備え付けが必要です。どの書類も産業廃棄物の処理のため重要な事項を記したものなので、必ず備え付けましょう。

ステッカーはきちんとした業者の一つの目安

産業廃棄物収集運搬者のステッカー表示は法律により定められている義務です。従って、義務を怠ると違反になります。産業廃棄物収集運搬業者として、必要な事柄を実施していないことになるため、信頼性が低いと判断できるでしょう。例えばステッカーを表示していない場合、そのトラックは本当に自治体の許可を受けている業者の車両なのかがわかりません。自治体の許可を受けていない業者が委託による収集運搬を行った場合、5年以下の懲役や1,000万円以下の罰金など、刑罰の対象となります。また、許可を受けている場合でも、許可されている以外のトラックを使用し収集運搬を行うと、それも違反になり、業務の改善命令などが出されます。

このように、適切なステッカーをトラックに表示していないことは、産廃収集運搬業者のさまざまな違反に気付くきっかけにもなり得るのです。逆に言えば、ステッカーをしっかり表示したトラックで業務を行っているなら、法律に従いながら業務を行うきちんとした業者であるとも言えるでしょう。産廃の処分に関し、ルールを逸脱すると場合によっては業者だけでなく委託した側も罰せられることもあります。例えば許可がなされていない業者や、適切な手順での処分を行っていない業者などに委託すると、委託側にも懲役や罰金といった刑事罰が科せられる可能性もあるのです。産廃の収集運搬業者は多数存在するため、どの業者を選ぶかは非常に大切。安心して産業廃棄物の処分を委託できる優良な業者を探すため、適切な内容のステッカーが表示されているかどうかも、1つの目安にしてみてください。 

産廃用ステッカーは法律に則り業務を行う優良な業者の証

産業廃棄物収集運搬車両のステッカーは、自治体により許可を受け、法律に則って業務を行う優良な業者の証とも言えます。法律に違反している業者を利用することは、利用者側にとってもさまざまな不利益があります。産廃の収集運搬業者選びをする際は、広告やHPだけでなく、ぜひ業務を実際に行っている車両のステッカーも確認してみてください。

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